中啓文様の附下
中啓と梅や菊などを刺繍で描いた上品な附下です。
中啓
「ちゅうけい」と読みます。
いわゆる扇(おうぎ)の一種ですね。
一般的によく知られている「扇子(せんす)」は実は扇の一種にすぎません。
他に檜扇(ひおうぎ)と言われるものなどもあり、
扇子といえば現代では夏などの暑い時にあおぐ事によって風をおこし、
涼を取る事を目的としますが、
古来では笑う時に歯を隠すため口を覆ったり、
能などの踊りに使用されたり、
あるいは末広という事でおめでたい事に使用されたりと、
扇の使用目的は実は様々なのです。
この中啓は現代ではお坊さんが手に持っていたり、
衿元に挿したりしているあれですね。
中啓は半開きのままで作られていてそれ以上開く事は出来ません。
主に儀式などに使われる扇で、
お坊さんが持っている中啓には宗派によっても種類が様々あるそうです。
きものではその昔、平安貴族などが持っていた事から、
優雅さを表現する為によく用いられる柄ですね。
大変高貴な柄といえます。
お祝い事などにぴったりな附下です。。。
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