家紋のこと「女紋」

いつもお読みいただき誠に有難うございます!


前回の家紋「片喰」に続き家紋シリーズでございます。
前回↓
http://d.hatena.ne.jp/kodaimaru/20160225/1456388448


さて、一昔前にはほとんどの方がご自分の家の家紋をご存知でしたが、

近年ではご存知でない方もちらほら。

ましてや家紋に「男紋」と「女紋」が存在する事を

ご存知でない方も結構いらっしゃいます。

そうなんですっ!

各お家には別々に「男紋」と「女紋」が存在するのです!

つまり家族の中でも男性と女性とでは使う家紋が異なるのです。


因みに前回お話した通り当家白井の家紋は「丸に片喰」ですが、

これは男紋のお話し。

私の母の女紋は「桔梗」なんです。


▼雑煮椀 左女紋「桔梗」、右男紋「丸に片喰」



ここで「私の母の」と書いている事がポイント。

この女紋は地域によって色々とルールが異なっておりまして、

一番大きな違いは嫁いだ時にどの女紋を継ぐかという事です。

関西では実家の女紋を、関東では嫁ぎ先の女紋を

それぞれ継ぐとされているのです。

ゆえに婚礼時に用意するお道具のおきものの家紋は、

関西では実家の女紋、関東では嫁ぎ先の女紋を入れる事になるわけなんです。


この事によって関西では紋付のきものを着る場面、

たとえば結婚式の黒留袖に入っている家紋は

女性が全員嫁いできた場合には三代にわたって

違う家紋が付いているという事になるわけなのです。


地域による女紋の継ぎ方の違い、いかがでしょうか。

しかし近年では関西から関東へ嫁がれる、

あるいは関東から関西へ嫁がれる事もしばしば。

そういう場合はあらかじめご家族同士で話し合って

どちらにするか決めたりされているみたいです。

また関西から関東へ嫁がれる場合には

婚礼の際に持っていくおきものには実家の女紋、

嫁いでから作るきものには嫁ぎ先の女紋を入れるなどの

ケースもよく見られますね。


いずれにせよ家紋とは普段は忘れがちな

実家や嫁ぎ先の脈々と続くお家の事、

またご先祖の事を思い出す機会を与えてくれているような気がしますね。

大切な日本の文化です。



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